Biography

シカゴの元看板ボーカリストとして有名なピーター・セテラはソロに転向しても成功を収めたアーティストです。
 
1970年代前半、独自の力強いジャズ・ロックで「長い夜」のような大ヒット曲を多く生み出し、アメリカで人気を博したバンド、シカゴ。このバンドが生み出したそれらヒット曲の多くはピーター・セテラをメイン・ボーカルに起用したものであった。1976年には、ピーター・セテラ自ら書き下ろしたソフト・バラード「愛ある別れ」が、全米No.1を獲得。以後、シカゴの作品はそのようなソフト・ロック路線のものが大半を占めるようになっていった。とは言うものの70年代後半は、バンドにとっては不遇の時代であった。しかし1982年、シカゴは「素直になれなくて」の全米No.1ヒットで見事にシーンにカムバック。それからは「忘れ得ぬ君に」や「君こそすべて」等のヒット曲を次々に連発した。一方、1981年にピーター・セテラは、初のソロ・アルバム『夢のライムライト』をレコーディングしているが、シカゴには1985年まで在籍していた。
 
シカゴ脱退後程なくして、ピーター・セテラはソロ・アルバム『ソリテュード~ソリティア』からの第一弾シングルであり映画「ベスト・キッドⅡ」の主題歌でもあった「グローリー・オブ・ラヴ」で見事、全米チャートNo.1を獲得。同じ1986年、続くセカンド・シングル「ネクスト・タイム」でもエイミー・グラントと共演し、再び全米No.1を獲得した。翌1987年、ピーター・セテラは元アバのアグネッタのアルバム『アイ・スタンド・アローン』のプロデュースを手掛けたり、日本映画「竹取物語」に主題歌として「Stay With Me」を提供、日本国内でのみシングルとして発売もした。1988年、3枚目のソロ・アルバム『ワン・モア・ストーリー』からのファースト・シングル「ワン・グッド・ウーマン」でヒットチャート上位に返り咲いたピーターセテラは、続いてまたデュエット曲「After All」で今度はシェールと共演、見事大ヒットさせた。その後暫く音沙汰が無かったものの、1992年には4年振りの新作『ワールド・フォーリング・ダウン』を発表。しかし、それを最後にピーター・セテラはワーナーを離れた。そして、1995年には、レコード会社移籍後初のアルバム『ワン・クリア・ヴォイス』をリリース。1995年後半には、ピーター・セテラは初のソロ・ツアーを開始し、米国と東南アジアで公演を行った。そして、1997年には、過去のヒット曲や新曲を含めたベスト盤『愛ある別れ~ピーター・セテラ・ベスト・コレクション』を発表。翌1998年には、ピーター・セテラは同じリヴァー・ノース・レーベルに所属するロナ・リーヴス(名義はRonna)のアルバム「Day 14」のプロデュースを手掛けたりもしている。
その後4年程音沙汰が無かったが、ピーター・セテラはついに新作を発表する事を決意。4年振りの新作『アナザー・パーフェクト・ワールド』をついに2001年3月27日に全米で発売。(因みに、日本盤は2001年5月23日に発売。)
 
2002年9月14日、ピーター・セテラは、シカゴのエアリー・クラウン・シアターで開催された、ロナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ主催の「世界子どもの日」募金活動支援コンサートで、デイビッド・フォスターをピアノで、そして、娘クレアをバック・ボーカルで伴って、大ヒット・メドレーを歌った。実に、1996年夏季ツアー以来となるライブ・パフォーマンスであった。そして、2003年には、ピーター・セテラは、全米各地の交響楽団と共演する夏季・秋季ツアーを行いました。
 
2004年10月19日、ピーター・セテラは、クリスマスのスタンダード・ナンバーのカヴァーを中心に、新曲3曲を加えた全12曲を収録した初のクリスマス・アルバム『You Just Gotta Love Christmas』を全米で発売。(因みに、日本盤は未発売。)2004年12月には、このクリスマス・アルバムのプロモーションの一環として、全米各地のBorders店舗を巡るプロモーション・ツアーを敢行した。
 
2006年、ピーター・セテラは、全米各地の交響楽団と共演するツアーを再開。その開始に合わせて、ツアー会場限定で初の公式ライブ盤『Soundstage』を先行発売。(その後、公式サイト内のマーチャンダイズショップにおいても独占販売。)2007年11月21日には、「Timeless - The Symphony Tour」と「The Number Ones」を自身のウェブサイトを通じて同時リリースした。また2007年以降、ピーター・セテラは、自身のエレクトリック・バンドとも世界各地で公演活動を行ってきて、2009年12月には1984年にシカゴの一員として来日公演を行って以来となる実に25年振り、1986年のソロ・デビュー以降は初となる来日も遂に果たしました。以後、マイペースながらも日本を含む世界各地で公演活動を2018年まで行なっていました。2017年には、ピーター・セテラは、全米でベスト盤『The Very Best Of Peter Cetera』をリリース。2022年には、全英で発売となったフルムーン/ワーナー時代のソロ作品をまとめた6CDボックス・セット『コンプリート・フル・ムーン・アンド・ワーナー・レコーディングス 1981-1992』が、日本では金澤寿和氏の解説付き国内仕様盤として発売されました。
 
とりあえず、ピーター・セテラを聴いてみたいという方にはベスト盤『The Very Best Of Peter Cetera』を入門盤として推薦しますので、是非とも聴いてみて下さい。

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